ある漁業関係の方に興味深い話を聞きました。普通尺貫法では
1間≒1.8メートル
とすることが多いのですが、なぜか海のものは
1間≒1.5メートル
とすることが昔っから多いそうなのです。
ええ?不便ですね?なんでこんな事になったのですかね?と聞いても
「さぁ、昔っからそうやけんのぅ。」
ネットで検索してもそういう記述が全く出なかったんですが、マルウ鮮隊・レッド社長のお話でヒントを得て、ちょっと分かりましたので書いておきます。
漁師さんは「尋(ひろ)」という単位をよく使うそうです。これは紐を両手で持ち、両手を一杯に広げた長さの事を指します。釣糸を底までたらしてそのときの釣糸の長さを測って水深を計測するのによく用いられたことから、今でも海関係では使われる事が多いようです。
「尋」は人の体を元にしたものであるので、人によってその長さは異なります。そのため1尋を5尺(≒1.515メートル)としたり6尺(≒1.818メートル)としたり、そこは曖昧だったようです。
その後明治時代に1尋=6尺と定められました。そして1間も6尺と定められています。
しかし海でよく使われる「尋(1尋=5~6尺)」と、一般的によく使われる「間(1間=6尺)」とは海の仕事をしている人にとってはちょっと違う。
それで海の仕事では1尋を6尺よりちょっと短めの5尺(≒1.515メートル)くらい…として用いているうちにごっちゃになり、海では1間≒1.515メートルが定着したのだと。
…私の推測もちょっと入ってますが。
「尋」は他の尺貫法の単位とともに、現在は商取引等に使用することが計量法で禁止されていますが、釣り用語では今でも使われているそうで。
いやぁ、面白い海文化です(…面白かったの私だけかな!?)。
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